横綱　白鵬　右膝手術へ　主治医「これ以上相撲は取らせられない。注射器何本分の水が膝に溜まっている」

　横綱・白鵬（３６）＝宮城野＝が、春場所を３日目から休場した。この
日、日本相撲協会に「右膝蓋（がい）大腿関節軟骨損傷、関節水腫に
より手術加療を要する。術後、約２か月のリハビリテーション加療を要
する見込み」との診断書を提出。白鵬の休場は、５場所連続となった。

　電話取材に応じた師匠の宮城野親方（元幕内・竹葉山）によると、負傷の箇所は昨年
８月に手術も受けた古傷の右膝だという。師匠は「場所前も（膝の）水を抜いていた。軟
骨がすり減っているみたい」と説明。白鵬は２勝目を挙げた２日目の取組後に、膝を気
にする様子を見せていたが、「昨日も、水がそうとうたまっていた。血も出ていて、注射
で４本くらい抜けた」と明かした。

　師匠とトレーナーによると、早ければ春場所中にも同箇所を手術する予定だという。５月
の夏場所の出場は難しい見込みで、師匠によると横綱は「『名古屋（場所）で最後かけま
す』と言っていた」と、自身の進退についても覚悟を示していたという。連続休場により、昨
年１１月場所後には横綱審議委員会から「注意」の決議も出されていた。

　白鵬は３月１１日が３６歳の誕生日。東日本大震災から１０年という節目の年でもあり、
今場所にかける思いは強かったという。大庭氏によると、１月の新型コロナウイルス感染
後から右膝に水がたまる回数が増加。因果関係は不明なものの、２月から今月１５日ま
でに計９度、右膝の水を抜いていたという。満身創痍（そうい）の中、休場にいたり「（横綱
）本人も今場所はなんとか出たいと言っていた。ものすごく落ち込んでいる」と関係者は
語った。

　１５日の夜には、主治医から「この状態で取ったら、（今後）相撲をとれなくなる」と言われ
るほど悪化していたという右膝。師匠も「本人は最後まで取り切りたいという気持ちなので
。一番くやしがっていた。震災のこともあって、誕生日もあった。今場所は是非、優勝した
いという気持ちを持っていたので」と、白鵬の無念の思いを代弁した。
報知新聞社

https://news.yahoo.co.jp/articles/484387e4801407a0408f8dc181c765160504a87d